筋トレで安静時の脂肪燃焼UPが科学的に証明!呼吸交換比が示す驚きの変化
西永福駅、永福町駅から徒歩数分の位置にあるパーソナルトレーニング専門ジム、大和パーソナルジムを運営しております代表の大和と申します。
「筋トレをすると、痩せやすく・太り難くなる」という事をよく耳にしますし、周知の事実ではあると思われますが、皆さんは、本当に腑に落ちて理解出来ていますでしょうか?
理由の説明も無しに「こうだ!」と言い切られても、心の底から納得出来ていない事は、実際の行動に移す動機にはなり難いものです。
本記事では、「筋トレをすると」→「こういう変化が起こり」→「痩せやすく・太り難くなる」という流れの中の、「こういう変化が起こり」という部分を実際の研究結果を基に解説し、筋トレが太り難い体質を作る理由について少し掘り下げてみようと思います。
目次
1.高齢者が筋力トレを行った場合のエネルギー消費と身体活動への影響を調査した研究
2.筋トレは体質を変化させる事でダイエットに貢献する
3.筋トレの頻度・回数・種目の基本
4.終わりに
1.高齢者が筋力トレを行った場合のエネルギー消費と身体活動への影響を調査した研究
文献名
Resistance training increases resting energy expenditure and whole body fat utilization in older adults
(日本語訳:『レジスタンス・トレーニングは高齢者の安静時エネルギー消費量と全身の脂肪利用を増加させる』)
要約
この研究は、筋力トレーニングがシニアのエネルギー消費と身体活動にどう影響するかを、26週間にわたり調査しました。
その結果、筋力トレーニングによって、安静時のエネルギー消費と日常生活での総エネルギー消費が増加し、普段の身体活動量も向上しました。
さらに、この研究で特に重要な発見は、安静時の呼吸交換比(RER)が低下した事です。
呼吸交換比とは、体がエネルギー源として脂肪と糖質のどちらをより多く使っているかを示す値で、0.7に近づくほど脂肪燃焼率が高まります。
被験者の呼吸交換比は、筋力トレーニングによって0.86から0.83へと有意に低下しました。
呼吸交換比(Respiratory Exchange Ratio, RER)とは |
体がエネルギー源として脂肪と糖質のどちらをより多く使っているかを示す値。
0.7~1.0の間で変化する。 呼気ガス分析装置などの専門的な機器によって、吸い込んだ酸素の量と吐き出した二酸化炭素の量を測定し、吐き出した二酸化炭素の量を吸い込んだ酸素の量で割ることで、RERが算出される。 RER = VCO₂ / VO₂ RER=0.7・・・エネルギーのほぼ100%が脂肪によってまかなわれている状態。 RER=1.0・・・エネルギーのほぼ100%が炭水化物によってまかなわれている状態。 RER=0.85・・・エネルギーの約半分が脂肪、残りの半分が炭水化物から得られている状態。 |
RERの値 | 主なエネルギー源 | 状態の例 |
0.7 | 脂肪100% | 非常に安静な状態、絶食後など |
0.85 | 脂肪と炭水化物の混合 | 安静時、低強度運動時 |
1.0 | 炭水化物100% | 高強度運動時(筋トレなど) |
呼吸交換比が、0.86から0.83へ低下したという事は、エネルギーのほぼ100%が脂肪によってまかなわれている状態である0.7へ近付いたという事になりますので、体内の脂肪(食事から摂取した脂肪や体脂肪)の利用率が高まったという意味です。
これは単なる一時的な反応ではありませんでした。
最後の筋力トレーニングから4日後という、代謝が落ち着いたはずの時点でもこの低い値が維持されていたのです。
この結果は、筋力トレーニングが脂肪を効率よく燃やす体質を根本的に作り変え、長期的に定着させた可能性を示唆しています。
信頼性
この文献は、「Journal of Applied Physiology(応用生理学ジャーナル)」という、その分野で非常に権威ある査読付きの学術誌に掲載されました。
これは、発表された時点で厳しい専門家による審査を通過していることを意味します。
また、2000年の発表から20年以上が経過しているにもかかわらず、多くの後続研究に引用され、その知見が今日でも利用されています。
文献
- Hunter, G. R., Wetzstein, C. J., Fields, D. A., Brown, A., & Bamman, M. M. (2000). Resistance training increases resting energy expenditure and whole body fat utilization in older adults. Journal of Applied Physiology, 89(3), 977-984. https://doi.org/10.1152/jappl.2000.89.3.977
2.筋トレは体質を変化させる事でダイエットに貢献する
脂肪をメインに消費する運動タイプである、有酸素運動を行うだけでも、痩せる事は十分可能です。
しかしながら、筋トレは先にご紹介した研究結果の様に、カラダの科学的な反応を変化させる(体質を変化させる)事によって、ダイエットに貢献するという事が非常に大切なポイントであり、私が今回皆さんに伝えたい所です。
3.筋トレの頻度・回数・種目の基本
「筋トレを始めたいけど、何からやればいいの?」という方も多いはず。
まずは、無理なく続けられる基本のルールを知りましょう。
- 頻度:週に2〜3回 筋トレで傷ついた筋肉は、休息中に回復し成長します。毎日行う必要はなく、1〜2日おきにトレーニングする頻度が理想的です。厚生労働省から出されている「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」によると、週2~3日の筋トレが成人と”高齢者”に推奨されています。
- 回数(レップス)とセット数 1セットあたり8〜12回、それを2〜3セット行うのが基本です。この回数でギリギリできるくらいの負荷が、筋肉を増やし、代謝を高めるのに効果的です。
- おすすめの種目 全身をバランス良く鍛えることで、効率的に体質を改善できます。まずは、大きな筋肉を動かす種目を取り入れましょう。
- 下半身:スクワット 「キング・オブ・エクササイズ」とも呼ばれるスクワットは、お尻や太ももを鍛え、全身の代謝アップに貢献します。
- 上半身:プッシュアップ(腕立て伏せ) 胸や腕、肩周りを鍛えます。難しい場合は、膝をついて行ってもOKです。
【注意点】 最初は何よりも「正しいフォーム」が大切です。自己流で行うと怪我につながる可能性があるため、動画サイトなどでフォームを確認したり、可能であれば一度専門家に見てもらうことをおすすめします。
4.終わりに
本記事では、筋力トレーニングが単にカロリーを消費するだけでなく、「痩せやすい体質を根本から作り変える」という、より深い理由について解説しました。
科学的なデータが示すように、筋トレは安静時の脂肪燃焼能力を高め、あなたの体が持つ代謝の仕組みそのものを改善してくれます。
これは、リバウンドしにくい体作りを目指す上で非常に重要なポイントです。
もし、今日から筋トレを始めてみたいと思われたなら、まずは小さな一歩を踏み出してみましょう。
そして、正しい知識と安全な方法で続けることが、目標達成への一番の近道です。
「本気で変わりたい」と決心されたなら、ぜひ一度、大和パーソナルジムにご相談ください。
あなたの目標やライフスタイルに合わせた最適なプランを提案し、専門家として全力でサポートさせていただきます。
科学的根拠に基づいたトレーニングで、一緒に理想の体を手に入れましょう。
当ジムではあなたの体を的確に評価し、あなたに合った運動を行っていくので確実に効果が感じられます。
だからこそ運動を継続する事が出来、正しく効果が出ているので確実に体が変わっていきます。
どうぞお気軽に無料カウンセリング・体験トレーニングへお越しください。
この記事を書いた人
大和弘明(大和パーソナルジム代表)
・全米スポーツ医学協会認定パフォーマンス向上スペシャリスト(NASM-PES)
・タイ政府公認タイ伝統医療協会認定セラピスト
・日本タイ古式マッサージ協会プロフェッショナルセラピスト
・2016年 第68回東京都パワーリフティング〔ノーギア〕選手権大会66kg級 優勝
【大和パーソナルジム情報】
東京都杉並区大宮2-7-4-102
京王井の頭線 西永福駅から徒歩5分