股関節,腰,肩の痛みの原因は筋肉の硬さとは限らない
西永福駅、永福町駅から徒歩数分の位置にあるパーソナルトレーニング専門ジム、大和パーソナルジムを運営しております代表の大和と申します。
寒い季節は何かとカラダの不調を訴える人が多いと思われますが、肩、腰、股関節、膝といった、カラダの各部位の中でも比較的大きく動く部位やその周辺に、痛みや違和感を感じている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、肩、腰、股関節、膝の不調をなかなか改善出来ずにいる多くの人が、見落としてしまっているカラダの基本機能のひとつである、スタビリティ(安定性)について簡潔に説明し、それらの不調を根本的に改善する為にファーストステップとしてやるべき3種目のやり方についても説明します。
目次
1.安定性の低さが股関節痛の原因だった40代女性
2.スタビリティを向上させる方法
3.安定性が低い人がやるべき3種目のやり方(動画)
4.終わりに
1.安定性の低さが股関節痛の原因だった40代女性
先日、当ジムのパーソナルトレーニングでこんな出来事がありました。
そのお客様(40代女性)は、月に1回程度当ジムに来館され、あとは週1~2回ペースで他のジムに通って高強度な筋トレ(高重量を持ってのスクワットやデッドリフトなど)を行っているのですが、久しぶりに当ジムに来館されて真っ先におっしゃられたのが「股関節がかなり痛い!」という事でした。
しゃがんだり股関節を使った動作を行おうとするとかなり強い痛みがあり、「股関節が壊死でもしてしまっているのではないか?」と真剣に悩んでいる程でした。
しかも、マッサージガンと振動フォームローラーを使って解したり、ストレッチは行っているのに、全く改善しないとの事でした。
そこでカラダの状態を評価させていただいたところ、”股関節および股関節周囲の安定性が低い事”が、股関節痛の原因である事が分かりましたので、”ストレッチではなく”、トレーニング(体幹部と股関節の筋肉に対する活性化と制御能力向上を目的とした運動)を実施させていただきました。
その結果、股関節痛はその場で消失しました。
お客様ご本人としましては、ストレッチや施術による抑制ではなく、トレーニングによる活性化によって股関節痛が完全に消えた事に驚かれていました。
そんな事があったのですが、こういったケースは股関節に限らずよくある話です。
“安定性が低い”というのは、「カラダの部位を構造的に壊れない安全な形状に保ちつつ動かす事が出来る能力が低い」という意味で、本来動かさない方が良い部位が動いていて、動いて欲しい部位が動いていなかったり、構造的に安全な範囲を超えて動き過ぎてしまっている状態です。
この様な能力が低い状態を、”スタビリティが低下している”と表現します。
スタビリティには、「筋力」と「カラダの制御能力」の両方が含まれる為、どちらか一方だけが優れていても意味はなく、両方が揃っていなければ怪我の恐れがあります。
筋肉がモリモリだからスタビリティが高いという事にはなりませんし、カラダが柔らかくて前屈でベッタリ倒れられるからスタビリティが高いという事にもならないのです。
つまりこちらのお客様は、以下の2つの要因によって股関節痛を引き起こしてしまっていたと考えられます。
・股関節を安全に動かす制御能力が不足していた
・関節を構造的に壊そうとする負荷に対抗する筋力が不足していた(=筋トレの強度が高過ぎていた)
2.スタビリティを向上させる方法
スタビリティを向上させる方法 | 説明 |
①扱う重量を軽くする | 安定性とは負荷に対して相対的なものであり、安定性が高い状態が保てる負荷には許容範囲がある。(負荷が自分が耐えられる限界に近付く程、安定性を保つ余裕がなくなっていく) |
②制御能力向上トレーニングを行う | 脊柱をひとつずつ動かす動作(分節運動)や腹圧を高めて体幹を安定させたまま手脚を動かす動作(四肢の分離運動)を習得したり、正しい姿勢がアウトプットされる為の感覚情報をカラダにインプットする運動を行う事で、カラダの制御能力の基礎を構築していく。 |
③筋力向上トレーニングを行う | ②と並行して発揮出来る筋力も向上させていく事で結果的に安定性が高い状態が保てる負荷の許容範囲を広げていく。 |
3.安定性が低い人がやるべき3種目のやり方
カラダが硬い事が不調の原因だと思っている人が多いですが、実際は今回の40代女性のお客様の様に、カラダの安定性(スタビリティ)の低さが原因であるケースは決して少なくありません。
安定性を向上させていく為に、先ずやるべきトレーニング3種目(コンセントレーションクランチ、ロールアップロールダウン、デッドバグ)を動画でご紹介します。
この3種目だけやればOKという訳ではありませんが、筋トレ初心者の人が最初に取り組むべき3種目という形で紹介させていただきます。
なお、これらの種目は今回のお客様に実施していただいた種目にも含まれます。
ここで紹介するトレーニングは、上記のスタビリティを向上させる方法の表の中の「②制御能力向上トレーニングを行う」に該当するもので、肩、腰、股関節、膝、全ての慢性的な痛みや違和感の改善に繋がる種目となります。
人によって不調が起こる部位は違えど、根本的な原因は共通である事が殆どなのです。
なお、本記事で述べている慢性的な痛みや違和感とは、病院の画像診断によって原因の特定が出来ない症状のものを指します。
もしも画像診断によって明らかな不調原因が判明している人は、自己判断で本記事で紹介している様な運動は行わず、必ず医師の指示に従って下さい。
4.終わりに
カラダの構造を壊さない様に、各部位を安全に動かす事が出来る人こそが、本当の意味での運動神経が良い人となります。
スタビリティともうひとつ、モビリティという言葉がありますが、モビリティは単純に”動く”範囲を指し、他人に動かしてもらった時に動く範囲という意味です。
一方で、スタビリティは先程から説明している通り、”(自分で)動かせる”範囲を指します。
自分で動かす為には、訓練を行わなければならない訳であり、この訓練とは運動の事なのです。
最近では、パートナーストレッチやマッサージを提供する店舗が増えまして、実際に通われている人も多くいらっしゃいますが、その様な施設で他動的に筋肉を伸ばしても関節の可動域は向上しますが、安全に動かせる可動域の範囲(つまりスタビリティ)の向上は起こり得ません。
スタビリティの向上には、自分自身で自分のカラダを動かす事が必須となるという事を忘れない様にして下さい。
当ジムが目指すのは、ただ痩せるのではなく、美容・体力向上・機能改善といった健康増進が達成された状態へお客様を導くことです。
「いつまでも自分の足で歩きたい」「病院通いではなく楽しいことにお金を掛けたい」「いつまでも美しくありたい」「家族の健康を守りたい」と言うような、”健康増進”を強く望む方にとって、当ジムは最強のサポーターとなることをお約束します。
どうぞお気軽に無料カウンセリング・体験トレーニングへお越しください。
大和 弘明(職業:パーソナルトレーナー)
ガリガリから細マッチョとなり24/7ワークアウトへ入社し1年で独立。
カラダに対する自身の辛い経験をバネに、豊富な知識と競技者ならではの実践的な指導で
特にダイエットしたい女性や筋肉を付けたい男性を指導している。
賞歴:2016年第68回東京都パワーリフティング〔ノーギア〕選手権大会66kg級 優勝
資格:日本タイ古式マッサージ協会プロフェッショナルセラピスト
活動エリア:杉並区(西永福、浜田山、久我山)、新宿、恵比寿
【大和パーソナルジム拠点】
東京都杉並区大宮2-7-4
京王井の頭線 西永福駅から徒歩5分