バルクアップのトレーニング法
久我山、浜田山、新宿、恵比寿を中心にパーソナルトレーナーとして活動している大和弘明と申します。
主に、キレイに痩せたい女性や筋肉をつけてかっこよくなりたい男性に向けてご指導させて頂いております。最近では、ゴルフの飛距離向上のためのご指導もさせて頂いております。
さて、先日の記事ではバルクアップのメカニズムについてお伝えしましたので、今回はバルクアップのためのトレーニングについてお伝えしていきます。なお、あえて専門用語は極力使用していませんので、初心者の方でもお読みいただけます。
さあ、本記事を参考にガリガリからたくましいカラダへと一緒に変えていきましょう。
なお、バルクアップのための食事については過去の記事「2ヶ月でバルクアップさせるための食事」をご覧ください。
肥大化・過形性のための三大要素
先の記事でバルクアップとは筋細胞の肥大化及び過形成によるものであるというお話をしました。筋細胞の肥大化と過形成を起こすためのには3つのポイントが存在します。
1.筋肉の損傷
筋肉に対する「物理的なストレス」のことです。筋細胞自体が損傷することで、適応現象として以前より筋細胞の大きさや数が増大していきます。
2.代謝ストレス
筋肉に対する「化学的なストレス」のことです。短距離走を行った際に、脚の筋肉がパンパンに膨らんだ経験は皆さんあると思いますが、これが代謝ストレスによるものです。有酸素運動とは反対に、短距離走などの激しい運動を行った際、筋肉には乳酸が蓄積します。乳酸が蓄積することで、脳下垂体から成長ホルモンが分泌され、筋発達を促進します。
3.重量を上げていくこと
同じ重量のトレーニングを続けていては、カラダがその刺激に慣れてしまうため、漸進的(少しずつ)に扱う重量を上げていく必要があります。20回も30回も持ち上げられる重量でトレーニングを行っていても、閾値的に持久力トレーニングにしかならず、バルクアップは起こり得ません。
トレーニング負荷の考え方
カラダが変化を起こすためには、「変化せざるを得ない程の刺激」「非日常的な刺激」を与える必要があります。すなわち、トレーニングの負荷としては「必死にならないと扱うことのできない負荷(=高負荷)」ということになります。
筋肉に高い負荷を与える動作
筋肉が最も強い力を発揮する動作でトレーニングを行うことが、バルクアップのための一番の近道です。
生理学的原理として、筋肉が最も力を発揮するのは「伸ばされた状態から縮もうとする瞬間」です。
筋肉は急に伸ばされ過ぎると勝手に縮もうとする反応を起こします。この反応を「伸張反射」と言い、歩行など日常動作でも起こっている反応です。居眠りをしている時に、頭がこっくりこっくり動くのは伸張反射のためです。
つまり、大きくしたい筋肉を「しっかりと伸ばしてから素早く縮める」ことで、筋肉は最大限の力を発揮し、結果として筋肉に高い負荷を与えられることになるのです。
ベンチプレスの場合 → 胸を高く張り、バーベルを下ろす動作をゆっくりと行い、胸に付いた瞬間素早く押す。
筋肉に高い負荷を与える回数と重量設定
バルクアップを目的とする場合は、以下の表のように、10~12回で限界を感じる重量でを2~3セット、セット間の休憩は2~3分として行うと良いでしょう。また、同じ重量では刺激に慣れてしまいますので、1~2週間毎に、2.5kgずつ扱う重量を上げていきましょう。仮に、重量を上げたことで10~12回行うことができなかった場合は、ひとつ前の重量(-2.5kg)でもう1週間行いましょう。
目的 | %1RM | 最大反復回数 | セット間の休憩 |
筋力向上 | 100% | 1 | 3~5分 |
95% | 2 | ||
93% | 3 | ||
90% | 4 | ||
87% | 5 | ||
85% | 6 | ||
筋肥大
バルクアップ |
83% | 7 | 2~3分 |
80% | 8 | ||
77% | 9 | ||
75% | 10 | ||
70% | 12 | ||
筋持久力向上 | 67% | 15 | 30秒~1分 |
60% | 20 | ||
60%未満 | 20回以上 |
バルクアップで目指すべきこと
バルクアップしたいなら、追い求めるべきことはたったひとつです。それは、「より重い重量を扱えるようになること」です。例えば今のあなたの胸板は薄く、ベンチプレスでは40kgを10回上げることが精一杯だとしましょう。そんなあなたは半年後に、60kgを10回上げられるようになったとすると、半年前よりも胸板は厚くなり、加えて腕や肩もたくましくなっているのです。
あくまで理論的な数値ですが、筋自体が発生しうる最大の力は、筋断面積1㎤あたりおよそ5kgです。※1
したがって、「より重い重量を扱えるということ = その重量を扱えるだけの筋断面積がある」ということになります。
※1 参考文献「目でみる動きの解剖学(大修館書店)」
トレーニングの頻度・休養
トレーニング自体は筋肉を損傷及び分解する行為であり、休養(睡眠)・栄養摂取によって新たに筋肉が合成されます。この分解と合成の内、合成が分解を上回る状態でなければバルクアップは起こり得ません。
筋肉発達の流れは以下の通りです。
筋肉に微細な損傷起こる → 損傷が修復される → 適応現象の結果として機能の向上(筋肉の増大など)
筋肉の微細な損傷の修復が十分に行われていない状態で、次々とトレーニングを行っていってしまうと、最終的には微細な損傷が大きな損傷(肉離れなどの怪我)となります。
したがって、バルクアップを目的とするような高重量を扱うトレーニングの場合は、対象の部位に対して2~3日はオフ日を設けるようにすると良いでしょう。
各部位における回復時間の目安を以下に載せておきますので参考になさってください。
主な大きな筋肉 | 回復に掛かる時間 |
広背筋、大殿筋、大腿四頭筋、ハムストリングス(もも裏)、大胸筋、上腕三頭筋 | 3日程 |
三角筋、上腕二頭筋 | 2日程 |
腹直筋、下腿三頭筋(ふくらはぎ) | 1日程 |
まとめ
10~12回の回数で限界を感じる重量でトレーニングを行い、筋肉に損傷及び代謝ストレスを与えることで適応現象としてバルクアップが起こります。更に、伸張反射を使った適切な動作や休養もバルクアップのための重要な要素となります。
ダイエットよりも遥かに難易度が高いとされるバルクアップですが、だからこそ成功した時の感動や己から湧き出す自信とエネルギーは計り知れません。
男たるもの、どうせならかっこよく、強くありましょう。
当ジムは、きれいに痩せたい女性、かっこよくなりたい男性、ゴルフなどの競技力向上を目的とされた方、結婚式に向けてきれいになりたい女性が通われています。
少しでも気になる方は、無料カウンセリング・体験セッションを是非お受けください。
お待ちしております。
大和 弘明(職業:パーソナルトレーナー)
ガリガリから細マッチョとなり24/7ワークアウトへ入社し独立。
カラダに対する自身の辛い経験をバネに、豊富な知識と競技者ならではの実践的な指導で
特にダイエットしたい女性や筋肉を付けたい男性を指導している。
賞歴:2016年第68回東京都パワーリフティング〔ノーギア〕選手権大会66kg級 優勝
資格:日本タイ古式マッサージ協会プロフェッショナルセラピスト
活動エリア:杉並区(西永福、浜田山、久我山)、新宿、恵比寿
【大和パーソナルジム拠点】
東京都杉並区大宮2-7-4
京王井の頭線 西永福駅から徒歩5分