2ヶ月でバルクアップさせるための食事

西永福駅、永福町駅から徒歩数分の位置にあるパーソナルトレーニング専門ジム、大和パーソナルジムを運営している大和と申します。

(この記事は当ブログで1番閲覧されている記事です。2022年5月17日に内容をアップデートしています。)

かなり遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。本年も、コツコツ勉強と体づくりに励み、少しでも皆様の助けとなれるよう頑張って参ります。こちらのサイトでも、有益な情報を掲載していけるよう頑張りますので、宜しくお願い致します。

昨年「2ヶ月で体を変えたいなら食事を意識するべし!」という記事をアップ致しましたが、具体的な食事内容については触れておりませんでした。

今回は、短期間で体をバルクアップさせる食事の内容や方法について、主に実体験と根拠を踏まえて解説していきます。

バルクアップにおすすめなサプリメントも紹介しています。

目次

1.ガリガリから細マッチョに!
2.筋肉で大きくするための5ポイント
ポイント1<インスリンを味方につけよう>
ポイント2<糖質摂取時は脂質を控える>
ポイント3<タンパク質摂取のタイミング>
ポイント4<トレーニング前の食事>
ポイント5<水をたくさん飲むこと>
3.おすすめの食事
4.おすすめのサプリメント
5.食物繊維はいつ摂取するの?
6.トレーニング直後に食欲がない場合は?
7.終わりに

1.ガリガリから細マッチョに!

この写真は私です。左がバルクアップ前、右がバルクアップ後(2ヶ月後)になります。子供の頃から瘦せ型で、食べても食べても全く太らない体質でした。

太りやすい人からすると嫌味のように聞こえるかもしれませんが、太くなれないというのもかなり辛いものがあります。

私がバルクアップを決心したのが25歳の年の1月でした。そこから2ヶ月間本気でトレーニングをして、とにかく食事を工夫したのです。そうすることで、念願だった細マッチョになることが出来ました。

ちなみに、今現在は更にパワーアップしておりますし、重いバーベルを持ち上げる競技にも出場するようになりました。

2.筋肉で大きくするための5ポイント

バルクアップとは、体を大きくすることを意味しますが、脂肪で大きくしたいという人はいませんよね。

脂肪を多くすることは、見た目以上に健康面での問題が出てきてしまいます。

バルクアップで重要なことは、なるべく脂肪を蓄えず、筋肉を増やすことであり、そのためには食事を工夫する必要があります。

では、どのような食事をしたら良いのでしょうか。ポイントを5つにまとめました。

ポイント1<インスリンを味方につけよう>

インスリンには筋肉を合成する(=筋肉をつくる)カラダの反応を活発化させる働きがあり、筋肉を大きく育てていくバルクアップ期間中においては最強の味方となります。

しかしながら、注意すべき点として、インスリンには筋肉だけでなく体脂肪の合成をも活発化させる働きがあります。

インスリンは味方とも敵とも成り得る存在であり、諸刃の剣といったところでしょう。

インスリンとは
血糖値を下げるために膵臓から分泌されるホルモンで、筋肉・脂肪組織・肝臓に作用して、糖質の取り込みを促進させる働きを持つ。※1

「インスリン感受性が良い状態」とは、インスリンに対して、筋肉・脂肪組織・肝臓が正しく反応することで、カラダが糖質を処理出来ている状態のことであり、特に、筋肉に糖質が優先的に取り込まれている状態のことを言う場合が多い。インスリン感受性が悪い状態のことをインスリン抵抗性と言い、この状態が悪化することで糖尿病になる危険性がある。

特にトレーニング後2~3時間の間は、細胞内に糖質を取り込む働きをする糖輸送体GLUT4が、筋肉細胞表面に出現しやすくなることで、筋肉細胞の糖質取り込み能力が向上します。※2

筋肉細胞に糖質が取り込まれやすくなっている状態であれば、多めに糖質を摂取してインスリンが大量分泌されたとしても、筋肉細胞が処理できる糖質の量が増えているので、体脂肪に回される糖質の量を極めて少なくすることが出来ます。

このようにトレーニング後は、インスリンに対する体の反応が正常になっています(インスリン感受性の向上)ので、体脂肪が増える心配はありません。

したがって、トレーニング後2~3時間の間では”恐れず”食事の量(特に糖質)を増やしましょう。

トレーニング後2~3時間以上経過した後も、筋肉では運動によって消費したグリコーゲンを回復させるためにインスリン感受性が良い状態が続きますので(※2)、かなりの瘦せ型体質だった私の場合は、トレーニング後~寝る2時間前くらいの間ではなるべく沢山の糖質の摂取を心掛けました。

インスリンの働き
筋肉 筋肉細胞への糖質とアミノ酸の取り込みを促進させる。
タンパク質の合成促進と分解抑制。
体脂肪 脂肪細胞への糖質の取り込みを促進させる。
体脂肪の合成促進、分解抑制。
肝臓 肝グリコーゲンの合成促進、分解抑制。
糖新生を抑制させる。

「消費エネルギー < 摂取エネルギー」とならなければ、体を大きくすることは当然出来ません。

インスリンを味方につけてトレーニング後は、筋肉へ栄養となる”糖質をたくさん”送り届けてあげましょう。

インスリン感受性について、より詳細なメカニズムを知りたい方は「運動が太りにくい体質をつくる理由・メカニズムを初心者へ解説」をご覧下さい。

ポイント2<糖質摂取時は脂質を控える>

筋肉のエネルギー源はグリコーゲン(糖質)なので、筋肉を大きくするために糖質は必要不可欠ですが、糖質と一緒に「脂質」も摂取してしまうと、体脂肪を増やしかねません。

理由としては、糖質を摂取することによって分泌されるインスリンというホルモンには先に説明しているように、筋肉をつくるだけでなく、体脂肪を増加させる働きもあるからです。※3、※4

また、トレーニング後は筋肉の分解を抑えて合成を促進させるため、一刻も早く栄養(糖質やアミノ酸)を筋肉へ送り届けたい訳ですが、脂っこいものを食べてしまうと小腸の十二指腸から胃の運動を抑えさせてしまうホルモン(コレシストキニン)が分泌されて消化が遅くなってしまい、結果的に筋肉に栄養が届けられるまでの時間が長く掛かってしまいます。※5

糖質と脂質の同時摂取を控えた方が良い理由
 ・糖質を摂取することで分泌されるインスリンには体脂肪を増加させる働きもあるため。

・脂質が多い食事を行うことで分泌される消化管ホルモンによって、筋肉に栄養が届くまでの時間が長く掛かってしまうため。

これらの理由からバルクアップ中においても、糖質を多めに摂取する時は、同時に摂取する脂質は極力控えめにすべきです。

糖質と同時摂取する時の脂質の量は、多くても15g以下程度に抑えられるように意識しましょう。

メニュー選びの考え方の例
牛丼(脂質23g)よりは、親子丼(脂質8g)、鶏そぼろ丼(脂質9g)、マグロ丼(脂質2g)の方が脂質控えめ

ケーキ(脂質30g)などの洋菓子よりは、団子(脂質0.5g)などの和菓子の方が脂質控えめ

ポイント3<タンパク質摂取のタイミング>

インスリンに筋肉を合成する(=筋肉をつくる)カラダの反応を活発化させる働きがある(※4)とは言っても、筋肉の材料となるタンパク質自体が不足していては何の意味もありません。

糖質を摂取してインスリンが分泌されているタイミングで、”タンパク質も一緒に”摂取することが重要なのです。

また、トレーニング自体にもタンパク質の合成を促進させる(筋肉を成長させる)働きがあり(※6)、トレーニング後48時間は筋肉の合成速度が向上します。※7

したがって、トレーニング後2~3時間の間では、筋肉のエネルギー源+成長因子である糖質と、筋肉の材料であるタンパク質を豊富に摂取し、トレーニング後数日の間は筋肉の成長を後押しすべくタンパク質を豊富に摂取しましょう。

ポイント4<トレーニング前の食事>

意外と軽視しがちなのが、トレーニング前の食事です。

出来ればトレーニング開始時刻の2時間前までには食べ終わるようにしましょう。どれほど消化が良いものを食べても、消化には2時間程掛かると思っていて下さい。

食事内容としては、タンパク質を20g程度しっかり摂取しておくことで、トレーニング中に筋肉が分解されるのを最小限に抑えることが出来ます。

糖質も通常量摂取しておきましょう。できれば、吸収が遅いもの(例 冷えたおにぎり、玄米、蕎麦、バナナなど)が良いです。

ポイント2で説明した通り、脂質が多い食事では消化に時間が掛かってしまい、それによりトレーニング中の胃もたれやパフォーマンスの低下を招く可能性がありますので、食事終了~トレーニング開始までの時間を考慮し、メニューを選ぶようにしましょう。

1時間を切ってしまっている場合は、脂質はほぼ摂らない方が良いかもしれません。

消化スピードは千差万別なので、このあたりにつきましては自分にあったやり方を模索していく必要があります。

お客様の中には、トレーニング前に何も食べず、空腹状態のままでジムいらっしゃる方もおられますが、この時は必ず、厳しく注意させて頂いております。

きちんと食事をせずトレーニングを行う行為は、元の状態の体よりも悪い状態を作り出します。

トレーニング前の食事の目的
・トレーニング中の筋分解とエネルギー切れを抑えるため

・パフォーマンスを最大限に発揮させて、筋肉により強い刺激を与えて適応現象(バルクアップ)を促すため

ポイント5<水をたくさん飲むこと>

体を大きくするには、栄養をスムーズに運び、不要なものは排出しなければなりません。

それらを担っているのが血液であり、血液の成分のほとんどが水です。

しっかりと水を摂取できている人の特徴としては、うっすらと血管が浮き出ていたりします。

3.おすすめの食事

私がバルクアップ期間中のトレーニング後に、よく食べていた食事をご紹介します。

なかなか大きくなれずに苦労している方、是非参考にしてみて下さい。

・牛丼(タンパク質18g 脂質23g 糖質112g)

高カロリー、高タンパクでバルクアップに向いていますが、脂質の量が多めなので、食べる場合は日中に限定すべきです。

バルクアップがなかなか進まない一番の原因は「食べなさ過ぎ」なので、食べやすくて簡単に高カロリーを摂取できる牛丼は便利なメニューです。

・十割蕎麦(タンパク質12g 脂質2g 糖質57g)

私がバルクアップ中に最も苦労したのが「たくさん食べる」ことだったのですが、それを克服すべく意識したのが「喉を通りやすいものを選ぶ」ということでした。

蕎麦は食べやすいだけでなく、日本人に不足しがちなマグネシウムや強力な抗酸化物質であるルチン(ポリフェノールの一種)などが含まれ、栄養価的に非常に優れています。

・卵かけごはん(タンパク質15g 脂質12g 糖質60g)

消化をしやすくするため、卵は半熟くらいがおすすめです。

卵1個ではタンパク質が6gくらいなので、2~3個はのせて食べましょう。

・海鮮丼(タンパク質52g 脂質16g 糖質100g)

バルクアップ中に私が一番食べていたものが海鮮丼でした。

超高タンパク、超高糖質であり、魚の良質な脂質が適度に含まれています。

高タンパクな食事をしていると、お腹がガスっぽくなったりオナラが臭くなったりと、腸内環境が悪くなってしまう人がいますが、そのような場合は、肉(牛、豚、鶏)を減らして、魚の割合を上げることで改善する可能性があります。

・和菓子

洋菓子に比べ圧倒的に脂質が少なく、トレーニング後の糖質摂取源として最適です。

私は毎回トレーニング後に、3本入団子を食べていました。

・牡蠣

鉄、亜鉛、タウリン、グリコーゲンなどの栄養素が豊富に含まれており、体力の回復効果が期待出来ます。

地球上最強の栄養食材と言っても過言ではありません。

4.おすすめのサプリメント

サプリメントはバルクアップ(筋肥大)において心強い武器となります。

必要最低限のものをご紹介しています。

プロテイン

バルクアップ期間中はハードなトレーニングを行うため、1日に体重1kgあたり2g程度を目標にタンパク質を摂取すると良いでしょう。

基本的には男性も女性もホエイプロテインで問題ありません。

マルチビタミン・ミネラル

そもそもビタミン・ミネラルがなければ、タンパク質があっても筋肥大は起こりません

更に、筋肥大を起こすための高強度の筋トレによって、体内で発生する活性酸素を除去してくれる働きもします。

活性酸素の増え過ぎは老化の加速など、健康上のリスクになります。

DHA・EPA

インスリンの感受性を改善させて、筋肉へ栄養を運ばれやすくしてくれます。

また、筋肉の分解を抑制してくれます。

5.食物繊維はいつ摂取するの?

トレーニング直後、特に2~3時間の間は真っ先に糖質を筋肉へ届けたいので、あえて食物繊維よりも先に糖質(白米や蕎麦など)を摂取しましょう

理由としては、食物繊維には下の表にまとめた通り、消化を遅らせたり吸収を防いでしまう働きがあるためです。

食物繊維の働き ※9、※10
水溶性食物繊維 水分を吸ってゲル状になることで胃腸内に長く留まる。
ゲル状成分内に栄養素(糖質など)をトラップして拡散・吸収を阻害する。
脂肪酸(脂質)や胆汁酸を吸着して排出する。
不溶性食物繊維 水分を吸って膨張し、腸の蠕動運動(便の排出)を促す。
脂肪酸(脂質)や胆汁酸、発がん性物質などを吸着して排出する。

バルクアップ期間中のトレーニング後の食事では、食べる順番は「白米 → 高タンパクなおかず(肉や魚など) → 汁物 → サラダ」とするのがおすすめです。

バルクアップをしていない時は、皆さん周知のことかとは思いますが、食物繊維は1番先に食べるのが良いです。

(写真は私が普段作って食べている具沢山味噌汁です。)

6.トレーニング直後に食欲がない場合は?

トレーニング直後に食欲がなくなってしまうなんてことはありませんか?

この原因は、筋肉と消化器官を司る神経が異なるためです。私もハードなトレーニングをした直後は、食欲がなくなります。

したがって、トレーニング直後にガッツリ食べてしまうと消化不良を起こす可能性があります。

トレーニング直後は、「プロテイン」や消化しやすい「アミノ酸+糖質(BCAAやEAAに粉飴またはデキストリンなどを混ぜたもの)」のドリンクを飲み、更に30分程してからガッツリ食事を摂るようにしましょう。

タンパク質を分解するとアミノ酸が出来ます。アミノ酸(BCAAやEAA)はそれ以上消化の必要がないため、消化器官への負担が少なく、タンパク質の状態で摂取するよりも早く吸収されます。

 

7.終わりに

「家に帰るまでが遠足」と言うように、「筋肉に栄養を届けるまでがトレーニング」と言えるでしょう。

是非、バルクアップにおける食事の重要性を理解して頂き、わくわくするような体づくりをしていって下さい。

今年最初の記事はいかがでしたか。

今後も、素人の方にもわかりやすい内容の記事を書いていこうと思いますので、宜しくお願い致します。

バルクアップのメカニズムやトレーニング法について知りたい方は、以下の記事も是非ご覧ください。

バルクアップのメカニズム

バルクアップのトレーニング法

参考文献

※1 厚生労働省e-ヘルスネット「インスリン抵抗性」

※2 運動と骨格筋GLUT4 – J-Stage

※3 厚生労働省e-ヘルスネット「インスリン」

※4 グルカゴン研究における最近の進歩 – J-Stage

※5 臨床データーからみた機能性消化管障害へのアプローチ – J-Stage

※6 機械刺激による筋萎縮軽減の分子メカニズム – J-Stage

※7 Mixed muscle protein synthesis and breakdown after resistance exercise in humans – pubmed

※8 病気がみえるvol.5血液

※9 食物繊維の保健効果 – J-Stage

※10 繊維質と食物繊維 – CiNii

 

大和 弘明(職業:パーソナルトレーナー)

ガリガリから細マッチョとなり24/7ワークアウトへ入社し独立。
カラダに対する自身の辛い経験をバネに、豊富な知識と競技者ならではの実践的な指導で
特にダイエットしたい女性や筋肉を付けたい男性を指導している。

賞歴:2016年第68回東京都パワーリフティング〔ノーギア〕選手権大会66kg級 優勝

資格:日本タイ古式マッサージ協会プロフェッショナルセラピスト

活動エリア:杉並区(西永福、浜田山、久我山)、新宿、恵比寿

【大和パーソナルジム拠点】
東京都杉並区大宮2-7-4
京王井の頭線 西永福駅から徒歩5分