腹圧の確認方法!ウェイトを使った筋トレはまだ早いかも
西永福駅、永福町駅から徒歩数分の位置にあるパーソナルトレーニング専門ジム、大和パーソナルジムを運営しております代表の大和と申します。
新年のスタートに合わせて、筋トレを開始している人もいらっしゃると思いますが、ウェイトを持って少し負荷を加えたスクワットやブルガリアンスクワットを行ったり、懸垂やラットプルダウン、バックアーチといった背中を反らす動作が含まれる種目を行った時に、腰が痛くなってはいませんでしょうか。
先日、新年早々に当ジムへご入会下さった50代男性のお客様がいらっしゃいますが、こちらの方は既にご自身である程度の期間、フィットネスジムで筋トレの経験があったのですが、腰痛に悩んでいらっしゃるという事でした。
画像診断でも腰痛の原因が分からなかったという事でしたので、体験パーソナルトレーニングの中でカラダの状態を評価して原因を確認したところ、筋トレの動作中、腹圧を高めた状態が維持出来ていない事によって、腰に負荷が集中して腰痛が引き起こされている事がわかりました。
腹圧の適正化を行いましたらその場で腰痛が解消され、その後体験パーソナルトレーニング中において、腰痛が起こる事はありませんでした。
とこの様に、運動を普段から行っているからと言っても、腹圧を正しく制御出来ていない人は多くいらっしゃいます。
本記事では、筋トレで自ら腰を痛めたり、慢性腰痛に陥る事が無い様に、「これが出来ないならウェイトを使った筋トレはまだ早い」という、ウェイトを扱う為の基礎が自分自信に整っているか簡単に確認する方法を説明します。
また、あなたが「ウェイトを使った筋トレはまだ早い状態」という事がわかったとして、腹圧を正しく制御出来る様になる為に、先ず初めに取り組むべき種目についても説明します。
動画でも詳しく解説しておりますので、記事と合わせてご覧下さい。
目次
1.ウェイトを扱う基礎が整っているかの確認方法
2.正しくお腹に力を入れられる?
3.腹圧制御の為に先ず取り組むべき種目
4.終わりに
1.ウェイトを扱う基礎が整っているかの確認方法
①赤ちゃんの仰向け姿勢になります。顔を真っ直ぐ天井に向けて下さい。
②お腹の上に少し重さがある物(500g~1kg)を置き、腰を床に密着させます(これがスタート姿勢です)。そのまま大きく呼吸を1分程繰り返します。この時に、常にお腹の上に置いた重りが体内側に沈み込まない様にする事と、床から腰が浮かない様にする事の2つを意識して下さい。
③②の2つの意識を継続したまま、片脚ずつ踵を床につけてスタート姿勢に戻るという動作を行います。息を吐き始めるのと同時に踵を下ろし始め、息が吐き終わるのと同時にスタート姿勢に戻って下さい。息を吸っている時は常にスタート姿勢の状態となっているのが正解です。
②や③の最中に、以下の事象A~Cがひとつでも起こる場合は、ウェイトを使った筋トレはまだ早いという判断になります。
良くない事象 | 発生する理由 |
A.顎が上がってしまう | ・腹直筋だけ収縮が起こり、その他の腹筋群を収縮させる事が出来ていない為。 ・腹筋群の収縮感が感じられない為(腹筋群の制御不全)。 |
B.お腹の上に置いた重りが体内側に沈み込んでしまう | ・肋骨を尻方に下げる動き(肋骨の内旋)が出来ない事によって、肋骨に付着する横隔膜が頭方に上がったまま尻方に下がる事が出来ず、お腹の上に置いた重りを押し返すだけの腹腔の内圧を発生させられていない為。 ・腹筋群の収縮感が感じられない為(腹筋群の制御不全)。 |
C.床から腰が浮いてしまう(=腰が反ってしまう) | ・肋骨を尻方に下げる動き(肋骨の内旋)が出来ない事によって、肋骨に付着する横隔膜が頭方に上がったまま尻方に下がる事が出来ず、腹部を剛体として安定させられるだけの腹腔の内圧を発生させられていない為。 ・脚を動かしている時に腰が浮いてしまう場合は脚と体幹を分離させた動作パターンをカラダが学習出来ていない為。 ・腹筋群の収縮感が感じられない為(腹筋群の制御不全)。 |
2.正しくお腹に力を入れられる?
立っていても、座っていても構いませんので、その場でお腹を硬くしてみて下さい。
硬くしたお腹を自分で触ってみましょう。
お腹の正面と”横腹”を満遍なく硬く出来ていますか?
恐らく殆どの人はお腹の正面は硬く出来ても、横腹も”しっかりと”硬くする事は出来ていないと思われます(特に横腹に関しては、硬くなっていると思っても、実はその硬さから更に硬さを強める事が出来ます)。
実際のパーソナルトレーニングの現場においても、多くの人が、お腹を硬くしているつもりが、実際はお腹のセンターラインに位置している腹直筋だけしか硬く(収縮)出来ていなかったり、その他の腹筋群の収縮がうまく行えていません。
腹圧を高めようとしたり、お腹を硬くしたりする時に、顎が上がってしまう人は、典型的な腹直筋だけしか使えていない、腹圧を正しく高められていない例となります。
ウェイトを持つ為に正しく腹圧が入った状態というのは、腹横筋、内腹斜筋、外腹斜筋、腹直筋の4つ全ての腹筋群の収縮が起こり、お腹”全体”が硬くなっている状態です。
3.腹圧制御の為に先ず取り組むべき種目
多くのお客様を見させていただいてきた実際の経験から言いますと、そもそも、腹筋群(腹横筋、内腹斜筋、外腹斜筋、腹直筋の4つの筋肉)を「意識的にも収縮させる事が出来ない」「腹筋群が収縮している感覚が感じ取れていない」人が非常に多いです。
したがって、腹筋群全てが正しく収縮している感覚を感じ、そこから収縮をいつでも自由自在に起こせる様になっていく事が、ウェイトトレーニングに耐え得る腹圧制御能力の獲得に繋がります。
本人は腹筋が使えて、腹圧を入れる事が出来ていると思っていても、実際は4つある腹筋群の内、表層側の腹直筋だけしか収縮を起こせていないというパターンが多いです。
腹直筋だけでは重力と床から跳ね返ってくる力(床反力)に対して、腰が折れ曲がらない様に安定させる事は出来ませんので、腹横筋、内腹斜筋、外腹斜筋、腹直筋の4つの腹筋群全ての制御が出来る様になっていきましょう。
その為に、先ず一種目目に取り組むべき種目のやり方を説明します。
①ヨガのチャイルドポーズになります。
②両手を重ねて手の甲の上におでこを乗せます。
③肩と耳たぶが近付かない様にしながら「10秒吸う⇒10秒吐く」鼻呼吸を1~2分行います。
10秒がきつい場合はそれよりも短くても良いので「なるべく長く吸って長く吐く」意識で鼻呼吸を繰り返しましょう。
正しく行えている場合、息を吐いていくに連れて、腹全体の筋肉(腹筋群)が収縮していくのを感じる事が出来ます。
腹全体の筋肉の収縮感が感じられない場合に見直す事 |
・肩が上がって耳たぶとの距離が近付いていないか。 ・最大限に息を吐き切れているか。 ・肛門が床方向を向いているか。 |
頻度としては毎日行い、たまに「1.ウェイトを扱う基礎が整っているかの確認方法」で説明した確認方法を実施してみて下さい。
4.終わりに
腰痛や肩凝り、股関節や膝の痛みなど、カラダに起こる慢性的な不調は沢山ありますが、ほぼ全ての原因のひとつに腹圧の制御不全があります。
当ジムには、痩せたいという思い+カラダの不調を改善したいという思いを併せ持った人が多く来られます。
その様な人達を沢山見させていただいてきて、本当にそう思います。
筋トレの場面に限らず、腹圧を正しく制御出来る様になれば、とにかく「カラダがスッキリ軽く感じられる」様になりますので、その為の第一ステップとしても、本記事で説明した運動を行ってみて下さい。
当ジムが目指すのは、ただ痩せるのではなく、美容・体力向上・機能改善といった健康増進が達成された状態へお客様を導くことです。
「いつまでも自分の足で歩きたい」「病院通いではなく楽しいことにお金を掛けたい」「いつまでも美しくありたい」「家族の健康を守りたい」と言うような、”健康増進”を強く望む方にとって、当ジムは最強のサポーターとなることをお約束します。
どうぞお気軽に無料カウンセリング・体験トレーニングへお越しください。
大和 弘明(職業:パーソナルトレーナー)
ガリガリから細マッチョとなり24/7ワークアウトへ入社し1年で独立。
カラダに対する自身の辛い経験をバネに、豊富な知識と競技者ならではの実践的な指導で
特にダイエットしたい女性や筋肉を付けたい男性を指導している。
賞歴:2016年第68回東京都パワーリフティング〔ノーギア〕選手権大会66kg級 優勝
資格:日本タイ古式マッサージ協会プロフェッショナルセラピスト
活動エリア:杉並区(西永福、浜田山、久我山)、新宿、恵比寿
【大和パーソナルジム拠点】
東京都杉並区大宮2-7-4
京王井の頭線 西永福駅から徒歩5分