ダイエットの目標設定(体重・体脂肪率・カロリー)を解説

杉並区(久我山、浜田山、西永福)、新宿区、恵比寿を中心にパーソナルトレーナーとして活動している大和弘明と申します。

ダイエットを志す方のほとんどが、先ず「〇キロ落としたい!」という目標を立てがちです。

しかしながら、そのような目標設定でダイエットを行った結果、リバウンドを繰り返してしまっている方が多いのはご存知でしょうか。

ダイエットにおいて最も気を付けなければならないのは、「リバウンドのリスクをいかに下げるか」ということです。

今回は、「リバウンドのリスクを最小限に抑えて、二度と太っていた頃の自分には戻りたくない!」と心から思うダイエッターの皆さまに向けて、ダイエットの目標設定(体重・体脂肪率・カロリー)の決め方について解説していきます。

本記事をキチンとお読みになってからダイエットをスタートして頂くことで、努力を無駄にすることなく美しいカラダを目指していくことができます。

目次

1.痩せる仕組み
2.目標体重について
3.目標体脂肪率について
4.目標摂取カロリー設定について
5.おわりに

1.痩せる仕組み

原則的には、摂取カロリーと消費カロリーのバランスで体重の増減が決まるため、食べた物の嵩に惑わされないことが重要です。

ポジティブエネルギーバランス(増量)

体重増加(バルクアップ、ヒップアップなど)を目指している方の場合、消費カロリーより摂取カロリーを多くすれば、体重は増加しカラダは大きくなります。

ネガティブエネルギーバランス(減量)

減量やシェイプアップが目的ならば、“エネルギー不足を生むため”に摂取カロリーより消費カロリーを多くすることで体重は減少します。

体重50kgの女性がウェイトトレーニング(6.0メッツ※1)を60分間行った場合、300kcalを消費することができます。

これは、ごはん1膳と味噌汁を食べたくらいのカロリーに相当します。

※1参考資料:健康づくりのための身体活動基準2013(厚生労働省)

2.目標体重について

ダイエットを志す方が真っ先に考えるのが、目標となる体重ではないでしょうか。

結論から言うと、ダイエットにおいて体重による目標設定はリバウンドや体調不良など、失敗のひとつの要因と成り得るため、あくまで目安として体重を捉えてダイエットを進めていくことが望ましいと言えます。

体重には、髪の毛、水分、内臓、筋肉、骨などが含まれていることを前提に考えることが重要となります。

特に多くの女性は「体重が増えた=体脂肪が増えた」と強く決めつけてしまっているケースが殆どですが、飲酒、生理周期、食生活(塩分や糖質の摂り過ぎや摂取する時間帯)によって、体内の水分量が増加することで体重が増える場合もあります。

したがって、体重は目指すものではなく、結果的に減少していくものとして考えていきましょう。

どうしても体重を目標にしたい場合の方法

肥満度の判定には、国際的な標準指標であるBMI(Body Mass Index)という数値が用いられます。※2

BMI = 体重[kg] / (身長[m]×身長[m])

表:肥満度の判定基準(日本肥満学会)

BMI(数値の範囲) (肥満度)判定
< 18.5 低体重
18.5 ≤ BMI < 25.0 普通体重
25.0 ≤ BMI < 30.0 肥満(1度)
30.0 ≤ BMI < 35.0 肥満(2度)
35.0 ≤ BMI < 40.0 肥満(3度)
40.0 ≤ BMI 肥満(4度)

BMIの公式に当てはめて算出した数値が、「普通体重」の18.5~24.9の範囲内になるように減量していきましょう。

ただし、注意点としましては、BMIは筋肉量や体脂肪量について一切考慮されていません。

体脂肪よりも筋肉の方が重いことは皆さん周知の事実です。

したがって、筋肉質の方はBMIの数値が大きくなりますし、たとえ「普通体重」の範囲内であったとしても体脂肪のが多い場合もありますので、体脂肪率も合わせてみていく必要があります。

※2参考資料:厚生労働省e-ヘルスネット「肥満と健康」

BMIの計算例

体重68kg 身長169cm の人のBMIを計算します。

BMI = 68[kg] ÷ (1.69[m]×1.69[m]) = 23.8

23.8は上記の表の中では普通体重となりますので、「体重的には問題なしだろう」という判断ができます。

3.目標体脂肪率について

表:米国スポーツ医学会の体脂肪率の基準

性別 理想 肥満
女性 16~19 % 32 %以上
男性 11~13 % 25 %以上

体脂肪率を目標に設定するにあたり、体脂肪率の測定値には体組成計によって誤差が生じるといくことを知っておく必要があります。

家庭用に広く出回っている体組成計の体脂肪率の測定は、生体インピーダンス法という方式を採用しており、身体の組織ごとに、電気の流しやすさが異なること(体脂肪は筋肉よりも電気を通しにくいこと)を利用したものです。※3

この方式のデメリットは、筋量が多い場合は体脂肪率が高めに計測される傾向がある点です。

※3参考資料:厚生労働省e-ヘルスネット「体脂肪計」

4.目標摂取カロリー設定について

1.痩せるしくみで説明しました通り、ダイエットの場合、目標摂取カロリーが「摂取カロリー < 消費カロリー」となるように設定する必要があり、糖質制限、カロリー制限(=脂質制限)などいかなるダイエット法においても共通の原則になります。

1日の消費カロリー(100%)=基礎代謝(60%)+身体活動量(30%)+食事誘発性熱産生(10%)

目標摂取カロリーの設定のポイントは以下の2つです。

ポイント1 基礎代謝分のカロリーを下回らないこと

基礎代謝とは、心臓を動かしたり、呼吸をしたり、生きるためにあなたのカラダが最低限必要とするエネルギーのことです。※4

したがって、ダイエット中でも一日の摂取カロリーが基礎代謝を下回るようなことはあってはならないのです。

※4参考資料:厚生労働省e-ヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」

基礎代謝の算出方法

「体重[kg]」と「体脂肪率[%]」がわかっていれば、計算で導くこともできます。

計算の流れは、「体脂肪量の算出→除脂肪体重の算出→基礎代謝の算出」となります。

①体脂肪量[kg]=体重[kg]×体脂肪率[%]

②除脂肪体重[kg]=体重[kg]-体脂肪量[kg]

③基礎代謝量[Kcal/日]=28.5×除脂肪体重[kg]

ポイント2 食べる量は少しずつ段階的に減らしていくこと

「すぐに痩せたい」というお気持ちは良くわかりますが、そのために摂取カロリーを今までの半分にするなど無茶な設定は避けてください。

初めは、食べていた量(カロリー)からマイナス300〜500kcalになるように設定し、その量でも空腹感が出なくなってきたら更に減らしても良いでしょう。

食事内容の詳細については、以下の記事をご覧ください。

糖質制限の場合「ザ・糖質制限ダイエット」

脂質制限(カロリー制限)の場合「ザ・脂質制限ダイエット」

摂取カロリー設定例

基礎代謝1000kcal 消費カロリー1500kcal の女性の場合。

実際のところ、ダイエットを志す方の中でこのくらいの代謝しかない女性は非常に多いため、非常にリアルな例となっています。

4.目標摂取カロリー設定についてでも説明した通り、健康のリスクがあるため基礎代謝分の1000kcalを下回るような目標摂取カロリーの設定は行ってはいけません。

よって、この女性がダイエットで体脂肪を減少させていくための目標摂取カロリーは1000~1500kcalの中で設定する必要がります。

5.おわりに

ダイエットにおける目標の体重、体脂肪率、摂取カロリーについて、本記事で説明してきた内容はあくまで理論的なものです。

したがって、この通りに行ったからと言って、理想的なカラダが手に入る保証はありません。

そもそも、あなたの身の回りの人達は、あなたの体重や体脂肪率の数字には全く興味すら持っていないことに気が付くべきです。

ボディメイクで重要なことは「見た目の目標」です。

そして、望む見た目になった時「どんな服を着たいのか?」「誰に会いたいのか?」「どこへ行きたいのか?」という具体的な行動の目標を立てることです。

どうしても、前向きな目標を立てられない方は、逆に「今のままの体型でいた場合の嫌なこと」を思い浮かべてみてください。

「そうはなりたくない!」「絶対に嫌だ!」という意思は、ヒトを強く前進させてくれます。

 

 

当ジムでは、記事に書き切れなかった内容も踏まえながら、お客様の骨格や姿勢、食生活などに合わせた細やかな指導を行っています。どうぞお気軽に体験トレーニング・カウンセリングにお越しください。

 

大和 弘明(職業:パーソナルトレーナー)

ガリガリから細マッチョとなり24/7ワークアウトへ入社し独立。
カラダに対する自身の辛い経験をバネに、豊富な知識と競技者ならではの実践的な指導で
特にダイエットしたい女性や筋肉を付けたい男性を指導している。

賞歴:2016年第68回東京都パワーリフティング〔ノーギア〕選手権大会66kg級 優勝

資格:日本タイ古式マッサージ協会プロフェッショナルセラピスト

活動エリア:杉並区(西永福、浜田山、久我山)、新宿、恵比寿

【大和パーソナルジム拠点】
東京都杉並区大宮2-7-4
京王井の頭線 西永福駅から徒歩5分