太らない食べ方!タイミングの重要性を知ってる?
永福町駅、西永福駅から徒歩数分の位置にあるパーソナルトレーニング専門ジム、大和パーソナルジムを運営しております代表の大和と申します。
パーソナルトレーニング中にお客様と会話をしていると、「なぜ私だけ太りやすいのかな?」という言葉をよく耳にします。
このようにおっしゃられるお気持ちは大変よくわかります。
周りの人と同じような生活習慣を送っているはずなのに、なぜ私だけがいとも簡単に太ってしまうのか。
私はここ西永福でパーソナルトレーニングジムを運営して7年以上が経過しますが、これまで沢山のお客様のダイエットやボディメイクに携わってきました。
その経験からも言える事ですが、太りやすい人には明らかな共通点があります。
実は、太りやすい人は生理学的に太りやすいタイミングに食べてしまっているのです。
本記事をお読みいただければ、「私がなぜ太りやすいのか?」を理論的に理解する事が出来、食べたい物を食べても太り難くする実際の方法についても知る事が出来ます。
遺伝、性別、年齢の違いを太りやすい理由として持ち出すのはやめて、先ずは、体の仕組み的にあえて太りやすい食べ方を行ってしまっていないか確認してみましょう。
目次
1.体脂肪が増えるメカニズム
2.運動が筋肉細胞へ及ぼすメリット
3.糖質・脂質の運び役が活性化するタイミング
4.太らない食べ方
5.短時間の運動で太らないタイミングを作り出すには
6.終わりに
1.体脂肪が増えるメカニズム
食べ物や飲み物から摂取された糖質(グルコース)と脂質(脂肪酸)が、脂肪細胞に取り込まれ、結合する事で体脂肪が増えます。
糖質や脂質が脂肪細胞ではなく、筋肉細胞へ取り込まれてくれさえすれば、体脂肪が増える事はないのですが、なぜそのような思い通りにはいかないのでしょうか。
そこには「インスリン感受性」というカラダの仕組みが関係しています。
インスリン感受性とは
カラダの各細胞がインスリン(膵臓のランゲルハンス島β細胞から分泌されるホルモン)に対してどれだけ敏感であるかを示す指標で、「インスリン感受性が良いor悪い」や「インスリン感受性が改善する」といった言い方で使われます。
実際には、「筋肉細胞におけるインスリンへの反応が敏感である状態=インスリン感受性が良い状態」と表現される場合が多いです。
インスリン感受性が良い状態は、カラダにとっては健康的な状態と言えます。
逆にインスリン感受性が悪い状態は、血糖を下げる事が出来ず高血糖が続いてしまったり、脂肪細胞へ糖質や脂質が取り込まれ、体脂肪が増加しやすい状態であり、行き着く先は生活習慣病です。
筋肉細胞のインスリン感受性が良いと
インスリンが筋肉細胞に正しく作用すると、糖質や脂質はエネルギー源として筋肉細胞へ取り込まれますので、結果的に脂肪細胞へ取り込まれる糖質や脂質の量を減らす事が出来ます。
つまり、インスリン感受性が良い状態では、体脂肪が増加しにくいのです。
体脂肪合成の詳しいメカニズムについて知りたい場合は「体脂肪合成・分解のメカニズムを初心者へ解説」をご覧下さい。
2.運動が筋肉細胞へ及ぼすメリット
メリット①
運動を行うと筋肉細胞のインスリン感受性が良くなります。
「運動を行う⇒筋肉細胞のインスリン感受性が良くなる⇒太り難くなる」
2型糖尿病や高血糖患者へ運動療法が推奨されるのは、上記の仕組みがカラダに備わっているからです。
メリット②
運動(筋肉を縮める事)自体に、筋肉細胞への糖質や脂質の取り込みを促進させる効果があります。
これには、輸送体という運び役の働きが関係していますので、後で解説します。
メリット③
体脂肪の材料になってしまう糖質と脂質を、安全に貯蔵出来ます。
全身の筋肉には常に非常に多くのエネルギーが貯蔵されており、そのエネルギーを消費する事で私達は日常の様々な動作を行う事が出来ています。
70kg男性の場合、約1200kcalのエネルギーが筋グリコーゲンという形に変換されて筋肉に貯蔵されていますので、逆に全身の筋肉を使えば、相当な量のエネルギー(糖質や脂質)を入れられるスペースが確保出来るという事になります。
3.糖質・脂質の運び役が活性化するタイミング
先ず結論から申し上げますと、糖質・脂質の運び役が活性化するのは、インスリンが分泌された後と運動を行った後です。
ここまでで、インスリンが糖質や脂質の筋肉細胞への取り込みを促進させる事について解説してきましたが、もう少しだけ掘り下げて、どのように糖質や脂質が細胞に取り込まれるかについて解説していきます。
と言いますのも、糖質や脂質は輸送体と呼ばれる運び役が細胞内へ取り込んでくれているのですが、この運び役の存在と、運び役がどのような条件で味方してくれるのかについて知っておくと、太りにくい食べ方をカラダの仕組みからきちんと理解する事が出来ます。
輸送体には沢山の種類が存在しますが、その中でも代表的なものの名称と機能や特徴について以下の表にまとめました。
名称 | 機能・特徴 |
糖質 輸送体 (GLUT4) |
細胞内に糖質を輸送する働きをするタンパク質。種類があり、GLUT4は筋肉細胞や脂肪細胞への糖質の取り込みを行う。インスリンや筋収縮によって活性化し、糖質の取り込みを促進する。特に運動後2~3時間の間は、筋収縮刺激によりGLUT4が活性化した状態が続く。継続的に運動を行うことで、筋肉細胞内のGLUT4の数を増やすことが出来る。筋肉細胞内のGLUT4の数の増加は、インスリン刺激による筋肉細胞の糖質取り込み能力を強化する。 |
脂肪酸 輸送体 (CD36) |
細胞内に脂肪酸(脂質)を輸送する働きをするタンパク質。こちらも種類があり、CD36は筋肉細胞や脂肪細胞への脂肪酸の取り込みを行う。GLUT4同様に、インスリンや筋収縮によって活性化し、脂肪酸の取り込みを促進する。 |
GLUT4とCD36は、いずれもインスリンと筋収縮(運動する事)によって活性化するというのが重要なポイントです。
食事を行ってインスリンが分泌されると、否応なしに脂肪細胞にも糖質と脂質が運ばれようとされてしまいますが、事前に運動を行っておく事によって、筋収縮による筋肉細胞の輸送体の活性化を起こしておけば、筋肉細胞がより沢山の糖質と脂質を取り込んでくれるのです。
4.太らない食べ方
先に運動を行ってから食事を行う事が、シンプルですが強力に体脂肪の増加を防ぐ食べ方となります。
もちろん食物繊維を先に食べる事や、低GIなものを食べる事なども大切ではありますが、これらの方法はあくまでも吸収のスピードを遅くする方法です。
肝心なのは、体脂肪の材料の糖質と脂質が最終的にどの細胞へ行き着くのかという事であり、脂肪細胞へ運ばれれば太り、筋肉細胞へ運ばれれば太らないという事です。
5.短時間の運動で太らないタイミングを作り出すには
ひとつの動作でより多くの関節が動く運動であったり、より沢山の筋肉を使う運動を優先的に選ぶ事で、効率的に太らないタイミングを作り出す事が出来ます。
どんな運動でもやったらやっただけ良いですが、現役パーソナルトレーナーの筆者がおすすめするのは、最低限「腕立て伏せ」と「ブルガリアンスクワット」の2種目を行う事です。
腕立て伏せもブルガリアンスクワットも、いずれも多関節運動とよばれる種類の運動であり、一度に沢山の筋肉を使う運動です。
沢山の筋肉を使うという事は、それだけ沢山の筋肉細胞の糖質と脂質の取り込み能力を促進させる事に繋がりますので、非常に効率的なのです。
腕立て伏せとブルガリアンスクワットのそれぞれのやり方と、2種目を5分の時短で行う方法を動画で紹介していますのでご覧下さい。
腕立て伏せのやり方
ブルガリアンスクワットのやり方
外食前におすすめ5分間時短トレーニング2種目のやり方
6.終わりに
食べた物が体脂肪の材料となるのか、はたまた筋肉などの組織でエネルギーとして使われるかは、食べるタイミングが大きく係わっている事を、カラダの仕組みから理解出来たあなたは、自然と食べる前に運動がしたくなっているはずです。
参考文献
・はじめの一歩のイラスト生化学・分子生物学 牛土社
・運動と骨格筋GLUT4 – J-Stage
・2 エネルギー代謝とトランスポーター – J-Stage
・身体運動と食をつなぐ生体内エネルギー調節の分子機構 – J-Stage
・運動による脂質代謝改善効果の分子機構を解明 エネルギーセンサータンパク質AMPKの骨格筋における新たな役割 – 東京大学大学院農学生命科学研究科
当ジムが目指すのは、ただ痩せるのではなく、美容・体力向上・機能改善といった健康増進が達成された状態へお客様を導くことです。
「いつまでも自分の足で歩きたい」「病院通いではなく楽しいことにお金を掛けたい」「いつまでも美しくありたい」「家族の健康を守りたい」と言うような、”健康増進”を強く望む方にとって、当ジムは最強のサポーターとなることをお約束します。
どうぞお気軽に無料カウンセリング・体験トレーニングへお越しください。
大和 弘明(職業:パーソナルトレーナー)
ガリガリから細マッチョとなり24/7ワークアウトへ入社し1年で独立。
カラダに対する自身の辛い経験をバネに、豊富な知識と競技者ならではの実践的な指導で
特にダイエットしたい女性や筋肉を付けたい男性を指導している。
賞歴:2016年第68回東京都パワーリフティング〔ノーギア〕選手権大会66kg級 優勝
資格:日本タイ古式マッサージ協会プロフェッショナルセラピスト
活動エリア:杉並区(西永福、浜田山、久我山)、新宿、恵比寿
【大和パーソナルジム拠点】
東京都杉並区大宮2-7-4
京王井の頭線 西永福駅から徒歩5分