月経周期とダイエット(月経期~卵胞期)

久我山、浜田山、永福町を中心にパーソナルトレーナーとして活動している大和弘明と申します。

当ジムには、きれいに痩せたい女性が多く通われております。

今回は、そんなダイエットに励む女性を応援するための記事となっております。

ダイエットに限らず、日常生活を送る上でも本記事の内容は女性の皆さんにとって重要なものです。

女性は月経周期によってホルモン分泌量が頻繁に変化するため、男性よりも気を付けるべき要素が多いのです。

したがって、正しく自身のカラダで起こっていることを認識し、「何をすれば緩和できるのか」「何を承知しておくべきなのか」を前もって把握しておくことで、ストレスを増やすことなくボディメイクを進めることができます。

前編として、月経期と卵胞期のトレーニングと栄養摂取の方法についてまとめました。

目次

1.女性ホルモンについて
2.月経周期
2-1.月経期
2-2.卵胞期
3.まとめ

1.女性ホルモンについて

月経はエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類の女性ホルモンによってコントロールされています。

それぞれの働きや特徴を表にまとめましたのでご覧ください。

種類 エストロゲン(卵胞ホルモン) プロゲステロン(黄体ホルモン)
働き ・女性らしさを作る

・妊娠に備え、子宮の内膜を厚くする

・自律神経、骨、皮膚、脳の働きに関与

・基礎体温を下げる

・受精卵が子宮内膜に着床しやすい状態に整える

・妊娠後は、妊娠を継続させる

・水分を保持したり、食欲を増進させたりする

・基礎体温を上げる

特徴 身体的・精神的の安定 身体的・精神的の不安定
分泌期間 月経終わり~排卵前 排卵後~次の月経

2.月経周期

月経周期(生理周期)は、平均で25~38日が正常とされており、「月経期→卵胞期→排卵期→黄体期」4つの時期に分けることができます。

2-1.月経期

順調な月経の期間は、3~7日間です。

ホルモン分泌量・体温

エストロゲン:徐々に増加

プロゲステロン:低下

体温:低下

体調変化

生理痛、頭痛、吐き気、倦怠感などの体調不良が起こります。

また、子宮内膜を体外に排出するため、出血が起こります。

この血液量が多い場合には貧血を起こす可能性があります。

プロゲステロン低下の影響で、体温が低下し、冷えや血行不良を起こすことがあります。

カラダを温めるために入浴したり、味噌汁などのカラダを温める食品を摂取することも重要です。

月経期のトレーニング

生理痛や出血などの症状をみて、無理をせずに軽い負荷でトレーニングを行いましょう。

また、この期間は筋トレではなく、負荷の軽い自重トレーニングや有酸素運動を行っても良いでしょう。

ホルモンバランス的には、食事制限だけでも十分に脂肪減少が期待できます(マイナス1kg程)。

月経期におすすめの栄養素

栄養素 働き 多く含む食品
オメガ3 生理痛の緩和 魚、亜麻仁油、くるみ
貧血防止 あさりの佃煮干、しえび、レバー、切干大根、パセリ、唐辛子、干しぶどう、プルーン、アボカド
タンパク質 貧血防止、酵素の材料 大豆、肉、魚、卵、玄米
ビタミンC 鉄の吸収促進、体温上げる 赤ピーマン、パセリ、芽きゃべつ、レモン、柿
ビタミンB12 造血 しじみ、すじこ、あさり、レバー
葉酸 造血 レバー、鰻肝、うに、たたみいわし、枝豆、モロヘイヤ、きな粉

2-2.卵胞期

月経開始日から約8~13日目までの5日間が卵胞期です。

ホルモン分泌量・体温

エストロゲン:増加

プロゲステロン:低

体温:低

体調変化

エストロゲンの分泌量の増加により最も体調が良い期間であり、精神的にも上向きになります。

血行改善の影響により、肌質が良くなります。

月経期同様に、カラダを温めるために入浴したり、味噌汁などのカラダを温める食品を摂取することも重要です。

卵胞期のトレーニング

2種類の女性ホルモンのバランスが最も整っているため、心身ともに良好です。

筋トレの負荷を上げて行っていきましょう。

減量値としては1~1.5kgです。

ダイエット目的の筋トレの場合は、主に下半身の後ろ側(おしりともも裏)、背中、胸、肩といった大筋群と呼ばれる体積の大きな筋肉を集中的に鍛えることで、結果的に最短で効果を得ることができます。

トレーニングの種目については、過去の記事をご覧ください。

下半身の代表的な筋トレ種目は以下の通りです。

スクワット

スプリットスクワット

ブルガリアンスクワット

卵胞期におすすめの栄養素

最も体脂肪を分解しやすく痩せやすい時期なので、そのための酵素が不足しないようにタンパク質を1日に体重1kgあたり1~2g摂取しましょう。

また、カラダを温める働きがあるビタミンC、ビタミンEを摂取すると良いでしょう。

栄養素 働き 多く含む食品
タンパク質 貧血防止、酵素の材料 大豆、肉、魚、卵、玄米
ビタミンC 鉄の吸収促進、体温上げる 赤ピーマン、パセリ、芽きゃべつ、レモン、柿
ビタミンE 体温上げる 唐辛子、モロヘイヤ、カボチャ、アーモンド、すじこ、いくら、たらこ

3.まとめ

女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)の関係で、体脂肪が分解されやすい時期が月経期~卵胞期の合計約2週間となります。

ただし、体温が低下しやすいため体温上昇のために入浴や温かい食べ物を食べましょう。

生理痛を緩和させるための栄養素で特に重要なものはタンパク質とビタミンミネラルです。

私のお客様の実際の体験談ですが、ひどい生理痛に悩んでいた方が、日頃からのタンパク質とビタミンミネラルの摂取を心掛けた結果改善されました。

トレーニングについては、月経期及び生理痛がひどい状態では決して無理をせずに、有酸素運動に置き換えることも重要です。

「早く痩せたい!」と焦って、無理やり筋トレを行ったとしても、本調子ではない状態ではカラダに変化を起こすために必要な刺激を与えることができません。

とにかく、「焦らずに無理をせず」が月経期~卵胞期のダイエットのポイントになります。

次の記事では、「排卵期と黄体期のトレーニングと栄養摂取」についてまとめますので、是非お読みください。

 

 

大和 弘明(職業:パーソナルトレーナー)

ガリガリから細マッチョとなり24/7ワークアウトへ入社し独立。
カラダに対する自身の辛い経験をバネに、豊富な知識と競技者ならではの実践的な指導で
特にダイエットしたい女性や筋肉を付けたい男性を指導している。

賞歴:2016年第68回東京都パワーリフティング〔ノーギア〕選手権大会66kg級 優勝

資格:日本タイ古式マッサージ協会プロフェッショナルセラピスト

活動エリア:杉並区(西永福、浜田山、久我山)、新宿、恵比寿

【大和パーソナルジム拠点】
東京都杉並区大宮2-7-4
京王井の頭線 西永福駅から徒歩5分

(本記事は2018年7月12日に掲載した内容を再編集しています)